木目調が人に与える効果とは【インテリアの取り入れ方】

家具

皆さんは隈研吾という建築家をご存知でしょうか?隈研吾さんは、木材を使った建築デザインを得意としており、国立競技場をはじめ、様々な建築物に関わってきた天才、、だと思っていたのですが、隈さんが関わった建物で木材の腐食やカビが発生して問題となっています。

とはいえ、日本の建物やインテリアには「木目調」は欠かせません。本物の木材にしろ、シート貼りにしろ、必ず家のどこかで木目調を見かけます。家を建てる時や家具を買う時に、木目の色や感触を確認しながら選んでいるはずです。木目調による効果や注意点を理解して、インテリア選びなどに活かしてもらえればと思います。

木目調は心地よい

コンクリートや金属はモダンでスタイリッシュな雰囲気にしやすい一方で、木は自然を感じられるため、落ち着いた雰囲気をもたらし、リラックスできる環境にしてくれます。

木材を使用することに限らず、表面を木目調にするだけでも効果を期待できます。

自然に存在しているものは、規則的ではありません。ある程度の法則はあるものの、それぞれが均一ではなく、少しずつ異なっています。この不規則性がゆらぎとなり、癒しを与えているのです。都心の高層ビルなどにあるちょっとした緑地も視覚的なゆらぎによるリラックス効果に一役買っているといえるでしょう。

自然界に存在する不規則性を「1/fゆらぎ」といいます。

木目にも不規則な部分がもちろんあります。木目は年輪があることによってできていますが、年輪の幅は一定ではありません。年輪による線も様々です。色も薄い部分と濃い部分があります。これらは人の手によるものではなく、自然にできているものです。

自然にできる規則から外れた微妙な違いが心地よさにつながっているのです。

木目調はあたたかい

木は何色ですか?ほとんどが茶色ですね。木の種類にもよりますが、よく見る杉や檜の木材の色も「ライトブラウン」で表せます。

茶色は暖色に該当する場合が多いです。木のような茶色は赤の要素が比較的強く出ているため、暖色に当てはまります。

そのため、内装や家具に木が多く使われている部屋では、よりあたたかみを感じられるのです。あたたかみが空間全体を優しい雰囲気にしてくれます。

実際、木材は熱伝導率が低いため、温もりを感じられる肌触りとなっています。

木目の色味は好みに合わせて

木目調は、明るい色と暗い色で与える印象が大きく変わります。シンプルさを重視したいなら白、高級感を重視したいなら黒といった感じで、自分が目指したい好みのテーマを意識してみるといいでしょう。方向性を決めたのであれば、似たトーンのインテリアを用意して、統一感を出せるとベストです。

白系が与える印象

明るい色の木材や白に近い木目調のシート貼り、塗装は空間自体を明るくします。明るい色は膨張色であるため、特に、狭い部屋であれば広く見せることができます。

白に近い木目は、以下のような印象を与えやすいです。

  • 明るい
  • 清潔
  • やわらかい
  • 軽い
  • シンプル

さらに、周りの壁やインテリアも白であれば、ナチュラル感が増します。ただし、白一色にすると冷たい印象が強くなってしまいます。暖色のインテリアを置く、木の色を少し濃くするなどして、空間に温もりを持たせるようにすると良いです。

アクセントとして、自然界でも目に入りやすい緑や濃いめの茶色を入れるともっとおしゃれになります。観葉植物を置いてみても良いと思います。

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個人的には白を基調とした空間が好みです。しかし、観葉植物は手入れしないと虫がわくのが嫌なので、デスク周りのアイテムだけ黒で固めてメリハリをつけています。

黒系が与える印象

濃い色の木目は引き締まった空間にします。どこか海外にいるような、スタバ的なカフェでくつろいでいるような、落ち着いた雰囲気になります。

黒に近い濃い色の木目は、以下のような印象を与えます。

  • かっこいい
  • 高級感がある
  • 重厚感がある
  • スタイリッシュ
  • エレガント

黒を中心とする場合、高級感やクールさを意識する人が多いと思います。黒ばかり用いていても暗い空間になりやすいため、一部を明るい色にする、局所的に光を当てるなどしてメリハリを持たせると高級感が増します。

メインの照明は電球でぼんやりと全体を照らす位が夜には丁度良いです。寝る前のリラックスに最適です。電球丸出しのペンダントライトを用いると映えます。

どこに木目を入れればいい?

フローリングや建具は木目だけど、木製家具を入れるならどんなものを選べば良い?となるかもしれません。大体のおしゃれな家具であればテーマに合わせて選べば問題ありませんが、木目調のポイントやトレンドを一部紹介します。

面積の広い部分に木目

木目調はアクセントにならないですが、メインカラーにはなります。物を置く、収納する、開け閉めをするなど、何かしらの大きな役割を担っている部分にメインカラーが用いられることが多いです。ラックやタンスなどの収納家具、テーブルの天面、椅子の座面など、役割が与えられている部分に木が使われています。

収納家具は大きいものであれば、一つでも置くとガラッと印象が変わります。ただし、賃貸に住んでいる場合は引っ越しの時に嵩張りやすいため、収納家具の数は最小限にしておきましょう。

黒くて細い脚に木目の天板

木製の板に黒くて細い金属の脚が付いている家具をよく見かけます。「アイアン家具」と呼ばれており、鉄製の装飾や骨組みを用いたデザインの家具を指します。

脚部を目立たなくすることができるほか、逆にアクセントとして取り入れることもできる使い勝手の良いインテリアです。現代的でスタイリッシュな空間にしたいという方におすすめです。

天面に木目、側面は真っ白、逆も然り

天面が木目で、脚が真っ白なテーブルを見ることがあります。逆に、天面が真っ白で脚が木目のテーブルも見ます。収納家具も、天面と側面で同様に異なる色になっているものがあります。

白壁とフローリングの家が多いように、白とナチュラルの組み合わせは相性が抜群です。シンプルだけどおしゃれにすることができますし、可愛らしくすることもできます。

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そういえば無印良品ってこの組み合わせが好きな気が…

木材を雨にさらすなら対策必須

庭やベランダがある住宅に限りますが、屋外のエクステリアとして木製のアイテムを置く場合は注意が必要です。対策をしないと某美術館や某市役所のようにボロボロになったり黒ずんだりしてしまいます。定期的に防腐剤を塗る、表面をコーティングするなどして、美しさが損なわれないようにする必要があります。

まとめ

木目調の特徴や活かし方を解説しました。

木目調インテリアのポイント
  • 木目の微妙な揺らぎが癒しになる。
  • 空間全体が暖かく見えるようになる。
  • 表面の色味で感じるイメージが異なる。
  • 木製家具は木目の面積が大きく、空間の印象を変えやすい。

模様替えや引っ越しでで家具を買う時の参考になればと思います。

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