【非言語】図は少ない文字数で相手に伝える最適のツール

レイアウト

相手の視覚に訴えるものは、いかに早く相手に情報を伝えられるかが重要です。そのためには最小限の文字数で相手により多くの内容を伝える必要があります。

それを可能にするのが図を用いた説明です。もちろん文字だけでも情報を伝えることはでき、より詳細を説明することができます。ただし、先に概要を理解した上で、詳細を読んでもらえます。文字だけの情報と図を併せた情報では、後者の方が圧倒的に伝達が速く、より概要を理解してもらえます。

特に、ポスターやプレゼンテーション、サムネイルは見た目の第一印象がとにかく優先されるものです。図を用いて説明することは誰でもできるはずですので、文字数を減らして一目で理解できるものに仕上げましょう。

言語と非言語

「桜」を図で表現してみてください。図は写真でもイラストでもアイコンでも構いません。

図で表すと大体下のようになります。

「桜」と文字にしなくても桜であることが伝わるようになりました。これが非言語化です。言語と非言語のメリットとデメリットを箇条書きすると次の通りです。

言語のメリット・デメリット

  • どんな人でも同じ解釈になる
  • 詳細を説明できる
  • 伝わるまで時間がかかる

非言語のメリット・デメリット

  • すぐに内容が伝わる
  • 言語によらず伝えられる
  • 誤解を与えることがある

なるべく図だけで表現してみる

まずは、以下の情報をできるだけ図にしてみてください。図にできない部分は文字のままで大丈夫です。

5月3日、とある夫婦2人は10:00発の飛行機で羽田から福岡へ移動する。
福岡への到着は12:05の予定である。

どこまで非言語化できるでしょうか?当記事でも順番に解説していきます。

まずは情報を小分けにしてみます。

  • 5月3日
  • 夫婦2人
  • 飛行機
  • 羽田から福岡まで
  • 10:00発、12:05着

この中であれば「夫婦2人」「飛行機」「羽田から福岡まで」のワードを図にできそうです。「東京(羽田)から福岡へ移動する」ことをメインで伝えようと思います。

人物を非言語化

先に「夫婦2人」を非言語化してみます。

いらすとやの新婚夫婦と若い夫婦の写真のフリー素材を拾ってきました。30代くらいの夫婦のイメージを挙げていますが、年齢は指定していないので、この場合はご年配でもOKです。今回は、写真を使用します。

手段を非言語化

次に、「飛行機」を非言語にしてみます。簡単にイメージがつきますね。

移動手段として図に入れたいのでFont Awesomeにある飛行機のアイコンを使います。

場所を非言語化

その次に、「羽田から福岡まで」を非言語化します。場所を伝えたいので、地図を用いて示します。

実際の航路は直線ではないと思いますが、出発地と到着先が分かればいいので直線で結びます。

非言語を組み合わせる

ワードから変換した3種類の図を一つにまとめます。

ここまでで「夫婦が東京から福岡へ飛行機で移動する」ことを表すことができました。ここから足りない情報を補っていきます。

数字や固有名詞で補う

数字や時間を図だけで表すのは難しいです。グラフを作った場合でも、比較することはできますが、具体的な数値は一目では分かりません。その時は、図の適切な位置に文字を入れる必要があります。

先ほどの画像に追加が必要な情報は、

  • 5月3日
  • 10:00発、12:05着

が残っています。数字を直接書き足していきましょう。

日付と時刻を記入しました。出発地と到着先の付近に時刻を配置すると発着がわかりやすくなります。

「福岡って日本のどの辺だっけ?」というような、地理が得意でない人もいると思います。その場合を考慮して、地名を補足するのも良いでしょう。今回は地名だけですが、図だけでは全員には伝わらない固有名詞があります。本当に必要かどうかを考えた上で、文字を入れてあげるとより親切なものになります。

使用フォント:Futura(英数)、ヒラギノ角ゴProN(和文)

不要なものは削ぎ落とす

必要な情報は揃いました。しかし、必要以上の情報も入ってしまっていませんか?ここで「引き算の美学」が活きます。不要なものを差し引いて、できるだけ図の内容全てが「伝えるために必要な情報」となるようにします。

図の情報を整理しました。変化した部分は以下の通りです。

  • 日付の表記をより短くしました。
  • 二人の写真を顔だけ切り抜いてアイコン化し、左上に情報をまとめました。
  • 飛行機の向きを矢印代わりにして、2地点を結ぶ線を単純な直線にしました。飛行機であることをわかりやすくするため、直線の透明度を上げました。
  • 時刻と飛行機の向きで方向が分かるため、「発」「着」の表記を削除しました。

伝える必要のない情報や重複している要素を可能な限り削ぎ落としています。

英語で表記するなら、英語圏の表現に合わせるようにしましょう。

何を伝えたいかで内容が変わる

今回は「羽田から福岡まで」をメインで伝えるため、地図を用いた図になりました。移動手段が飛行機であることを伝えたい場合は飛行機の写真を全面に出してアピールすれば良いと思いますし、発着時刻を伝えたい場合は時刻を大きくして文字中心のものにするのも良いでしょう。

メインで伝えたい内容、つまり主題を決めることは、スライドやポスターのレイアウトに応用できます。非言語化できるものは図にして、一目で伝わりやすい一枚に仕上げることが大切です。

まとめ

非言語化について手順を交えながら解説しました。

非言語化の特徴と手順
  1. 非言語は言葉によらず素早く伝えられる。
  2. 情報を整理して図にできるものは図にする。
  3. 数字や固有名詞で説明を補う。
  4. 無駄な要素を省く。

不特定多数へのプレゼンは図を使って伝達スピードで差をつけましょう。

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