スッキリしたレイアウトにする方法。まずは文字や図を揃える【整列】

レイアウト

「せっかく頑張ってポスターを作ったのに、なんだかしっくりこないな…」と感じることがあると思います。それは作ったポスターの中身がごちゃごちゃしているからでしょう。

ではどうすればごちゃごちゃせずに済むか。その大半は、文字や写真、図を一直線に揃えることで改善されます。揃えることは、ポスターに限らず、人に見せるための様々な資料でレイアウトの基本となります。基本を押さえて悩みもレイアウトもスッキリしてもらえると嬉しいです。

文字が揃っていない資料は散らかっている部屋と同じ

一旦本筋から逸れますが、私は部屋をよく散らかします(持ち物は少ないはずなのにどうして…)。散らかっているということは、物があちこち雑に置かれている状態ですね。

以下の図を見てください。

図を見てどう思いましたか?散らかっていると感じたはずです。

では、グリッドに沿って、物を揃えてみましょう。

どこに何があるか探しやすくなりましたね。これだけでスッキリしたと思います。

これは文字や図でも同じことが言えます。一直線に揃えることで、見やすいレイアウトにすることができるのです。

「整列」はデザイン4大原則の一つ

文字や図などの要素を揃えることを「整列」と呼ばれています。整列は、デザインする上で最も重要な4原則の一つです。他に、近接、反復、対比があります。整列だけでなく他も組み合わせることで作ったものがさらに美しくなります。

とはいえ、いずれか一つを意識すれば見栄えが大きく改善されます。他の原則は別の記事で解説しようと思います。ここでは「整列」を学んで自分のデザインに活かしてみてください。

まずは文字を左揃え

では、どう整列すれば良いか、迷ったあなたにお伝えします。

まずは文字を左に揃えましょう。

文章はどこから読みますか?日本語の横書き、あるいは英語であれば左から読みますよね。行の先頭を揃えることで、どこから読むかが統一されるため、より内容を理解しやすくなります。

具体的な例をお見せします。

上の文章では、先頭の位置がそれぞれの行でバラバラなため、どこから読めば良いか目で探す必要があります。この少しの手間が読みづらいと感じさせる要因となるのです。

では、全ての行を左に揃えてみましょう。

それぞれの行で読み始める位置が統一されました。「ここから読めば良い」とすぐに理解できるため、文章が大幅に読みやすくなりました。

「読み始めの位置」を統一させることは誰でもできるはずですので、まずは左揃えを意識しましょう。

1〜2語程度であれば右揃えもアリ

文字を左揃えするだけでも充分美しくなります。しかし、もっと個性を出したいと考えるかもしれません。

その時は、右側に寄せて、大胆に見せるのはどうでしょうか。

伝えたいこと、注目してほしいことがパッと見て分かると思います。

ポイントは、1行あたりの情報量を極力減らし、本当に伝えたい部分に絞ることです。文章ではなく、1〜2語程度の単語や固有名詞を右揃えにすると読みやすいです。

また、数値を縦に並べる場合も右揃えは活躍するでしょう。

文章量があるものであれば均等揃え

文章の量が多ければ、新聞記事や雑誌のインタビュー記事のように、行の最初と最後を揃える均等揃えがおすすめです。

特に、1ページで2列以上に分割する場合は、列どうしの間の余白が統一されるため、文字を目で追いやすくなります。ただし、文字数が少ないと不自然な文字間隔が生まれる場合があるため、均等揃えは長い文章に対してのみ用いる必要があります。

中央揃えは上級者向け

文字を中央で揃えてデザインを整えるのは実は簡単ではありません。行の両端が揃っておらず、先頭の位置が行ごとに異なっているからです。読みやすさは左揃えに敵いません。

注目してほしい部分を明確にし、中央揃えとしている理由がしっかり伝わるようなレイアウトにする必要があります。文章も中央揃えとするのであれば、その上下にある見出しなども含めて行の中央を統一させて、中央揃えであることが分かるようにします。

とはいえ、中央揃えのレイアウトは全体のバランスをとるのが難しいので、まずは左揃えを意識した方が良いと思います。

見えない直線を作る

整列させると、文字や図などの要素が並んで、自然と見えない直線ができます。要素が揃っているほど直線の効果が強くなります。見えない直線がより明確に現れると統一感が増し、全体的にスッキリとした見た目になります。

一つのページに左揃えと右揃えが存在する場合も、ページ全体に左揃えの直線と右揃えの直線ができるようにすると見やすくなります。

マス目を作って揃えてみる

「神エクセル」はご存知でしょうか?その形は多種多様ですが、Excelなどスプレッドシートのセルを正方形にして、セルの結合を駆使して作られた、印刷した時の見た目を優先したExcelファイルのことをいいます。「エクセル方眼紙」とも言われています。Excelファイルとしてデータを再利用できないため、問題となっていますね。

未だ紙文化から抜け出せないところで見られる「神エクセル」ですが、レイアウトの観点で見ると合理的と言えます。要素を揃えやすいからです。

ポスターを制作する時、文字のグループや図を縦横に並べて配置するでしょう。配置する場所を考える上で、方眼を入れることが役に立ちます。ポスターの中にマス目を作り、それに合わせて各要素を配置するように心がけます。すると、一直線に要素が揃ったレイアウトが自然に出来上がります。

レイアウトを考えるのが苦手な場合は、一度マス目を作ってから考えると配置しやすいです。

とはいえ、Excelを方眼紙にするのはやめましょう。

まとめ

スッキリしたレイアウトにする方法について解説しました。

整列の原則
  1. まずは文字の左揃えを心がける。
  2. 見えない直線を作る。揃える位置を統一して直線を濃くする。
  3. マス目を作って配置する。

レイアウトでモヤモヤしている人の助けになればと思います。

タイトルとURLをコピーしました